コンバージョン(CV)とは?計測方法やデータの活かし方など解説
WordStreamの調査によると、WEBサイトの平均コンバージョン率(訪問者のうち目標行動を起こした割合)は約2.35%程度とされています。つまり、この数字を超えるWEBサイトは全体の上位レベルに位置するということです。逆に2.35%を下回っている場合は、コンバージョンに関する課題を抱えているといえます。
このように、コンバージョンを計測することは、マーケティングの効果を判断するうえでも欠かせません。そこで、コンバージョンの基本的な意味から計算方法、種類、改善ポイントなどわかりやすく解説します。
コンバージョンとは?
マーケティングにおけるコンバージョンとは、企業が設定した目的の行動をWEBサイトに訪れた人がとることです。例えば、実際に商品を購入したり、会員登録をしたり、お問い合わせフォームを送信したりといった行動が該当します。このように、コンバージョンは企業が「お客さんに最終的にしてほしいゴール」を達成した瞬間や、あるいはそこへ近づくための重要な行動をとった瞬間のことを指します。
コンバージョン数と率の計算方法
コンバージョン数は、特定期間内に目標とする行動(商品の購入や会員登録など)が「実際に何回おこなわれたか」をそのまま数えた合計値のことです。例えば、3月1日から31日までの間に、18件の資料請求があったということがあれば、コンバージョン数は18件とカウントします。
一方、コンバージョン率(CVR)は、サイトを訪れた全体の人数のうち、どれくらいの割合の人がその目標行動をとってくれたかを示す指標です。計算式としては「(コンバージョン数 ÷ サイトへの総訪問者数)× 100」というシンプルなもので求められます。例えば、自社WEBサイトに200人の訪問者が来て、そのうちの10人が商品を購入してくれた場合、「(10 ÷ 200)× 100 = 5%」となり、コンバージョン率は5%と計算できます。
マイクロCVとマクロCVとの違い
コンバージョンには大きく分けて2種類あります。1つはマクロコンバージョン。もう1つはマイクロコンバージョンです。この2つの違いは、最終的な大きな目標なのか、あるいはそこへ向かうための小さなステップなのか、という点です。
マクロコンバージョンは、企業が一番達成したい最終目的のことで、例えば「実際に商品を買う」「サービスの有料会員に登録する」といった行動が一般的です。一方、マイクロコンバージョンは、その最終ゴールにたどり着くまでの途中経過として起こる小さな行動のことです。例えば「商品の紹介動画を見る」「商品をカートに入れる」「無料のメルマガに登録する」などが該当します。
例えば靴屋を経営しているなら、お客さんが最終的に「鞄を買う」のがマクロコンバージョンで、「靴屋の看板を見て立ち止まる」とか「靴のカタログを取り寄せる」のがマイクロコンバージョンです。いきなりマクロコンバージョンを達成する人は少ないため、まずはマイクロコンバージョンという小さなアクションをとってもらい、最終ゴールへと導いていくという関係になっています。
なぜコンバージョンが重要なのか?
アクセス数が多いのに売上が伸びない。その原因はコンバージョン視点が欠如していることが原因かも知れません。ここでは、コンバージョンがビジネス成果とどう直結するのか、そして改善することで何が変わるのかをわかりやすく解説します。
マーケティング施策の有効性を測定できる
コンバージョンを測定すれば、マーケティング施策の有効性を数字で確認できます。例えば、英会話教室を運営している人が、SEO対策を実行したとき、ただ「たくさんの人が自社WEBサイトを見てくれた」と満足しておわるのではなく、「Googleから650人が自社WEBサイトに訪問し、72人が体験申し込みをしてくれた」のように効果を測定できます。
また、顧客行動をコンバージョンという具体的な数字として追跡すれば、現状把握に留まらず、次にやるべきことも明確にわかります。
ユーザー体験向上につながる
コンバージョンを増やすための改善作業は、ユーザーにとっての使いやすさ向上(ユーザー体験=UX)に直結します。例えば、コンバージョンを高めるためにページを見やすくしたり、購入までの面倒な手続きを解消したりすると、ユーザーはより快適に目的を果たせるようになります。
その結果、WEBサイト全体の体験が向上し、満足度やリピート率の向上につながります。このようにコンバージョンを意識することは、ユーザー体験全体を向上させるうえで重要です。
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リターゲティングしやすくなる
「紹介動画を見る」「商品をカートに入れる」といったマイクロコンバージョンを計測しておくことで、「どのユーザーが、どのくらい自分たちに興味を持っているか」を正確に見極められることができます。そして、リターゲティングの精度向上に役立ちます。
例えば、何らかのマイクロコンバージョンを達成した「見込みのあるお客さん」だけにターゲットを絞り、広告を再び表示するなどの施策をとることができます。こうすることで、無駄なく効率的に最終的なゴール(購入や登録など)へ導くことができ売上増加につながります。
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コンバージョン測定の手順
コンバージョンを伸ばすには、それ以前に正しく測ることが重要です。ゴールの定義が曖昧だったり、計測設定が不十分であれば、どれだけ改善しても成果は見えません。そこで、定義から計測ツールの設定、データ確認の流れまでを順序立てて解説します。
1.ゴールを定義する
コンバージョンを測定する最初のステップは、ゴールを定義することです。ユーザーに、どんな行動をとってもらえたらゴールとするかを決めることで、何を計測すれば良いかが定まるからです。
例えば歯科を経営している場合、予約をとってくれたらゴールとするのか、それとも来院してくれたらゴールとするのか、目的に合わせて測定したい行動を選びます。ここを最初に決めておかないと、あとになって「合計何人がコンバージョンしたか」というデータを集めたり、広告が上手くいったかどうかコンバージョン率を計算することができなくなるので注意してください。
2.サンクスページを用意
コンバージョンを定義したあとは、サンクスページを準備してください。サンクスページを用意することで、ユーザーが目的の行動を完了した決定的な証となるからです。
そして、何人がコンバージョンしたかを正確に測るには、Google Analyticsなどの計測ツールを使って「サンクスページが何回表示されたか」をデータとして追跡・カウントするのが基本です。このように明確なゴール地点を決めておくことで、正しく計測することができます。
計測ツールの実装
サンクスページを用意したあとは、Google Analytics などの分析ツールをWEBサイトに連携させるようにしてください。このツールを正しく設定しておけば、ユーザーが「ボタンをクリックした」「動画を見た」「フォームを送信した」といったあらゆる行動をイベントとして自動的に記録することができます。
さらに、複数のイベントの中から、サンクスページの表示など、最終的なゴールをキーイベントとして設定することで、正確にマクロコンバージョンをカウントできるようになります。
コンバージョンデータの活かし方
コンバージョンは測って終わりではありません。本当に重要なのは、そのデータをどう活かすかです。例えば、離脱ポイントの発見、リターゲティングの最適化などが挙げられます。そこで、コンバージョンデータを成果向上につなげる具体的な活用方法について解説します。
離脱ポイントの特定と改善
カートへの商品追加といったマイクロコンバージョンのデータを確認すれば、ユーザーが最終的なゴールに向かう途中のどこで離脱したかを正確に見つけ出すことができます。
そして、それを改善につなげられます。例えば、商品をカートに入れた人は200人いて、最終的に購入に至ったのが100人というデータが分かれば、「名前や住所の入力項目が多すぎて面倒になっているのかもしれない」などのように仮説を立てることができます。
このように、ユーザーがどこでつまずいているかのポイントを見つけ、改善していくことで、最終ゴールへたどり着く人を効率よく増やせます。
リターゲティングの最適化
リターゲティングとは、WEBサイトにきて何らかのアクションを起こしてくれた「見込みのある人」を追いかけ、その人の興味に合わせた広告を再度表示する施策のことです。例えば、飲食店を営んでいる場合、ただ店の前を通り過ぎただけの人に手当たり次第に声をかけるより、メニューを眺めてくれている人に「本日のランチメニューはこれです」とピンポイントで声をかけたほうが、来店してくれる確率は上がります。このように、ユーザーが「商品をカートに入れた」「動画を見た」などの行動をとったら、そのデータをヒントにターゲティングをおこない、効果的なセールスを展開できます。
コンバージョンのよくある質問
ここでは、コンバージョンに関するよくある質問を取りあげ解説します。重要な概念なので、WEB担当者は細部まで入念にお読みください。
Q.CV改善の施策として取り組むべきことは?
Answer)コンバージョンを改善するには、まずオファーの魅力を高めることを考えてください。ユーザーに対して、なぜ今行動すべきかを明確にし、ファーストビューで価値を瞬時に伝えることが重要です。さらに、CTA(申し込みボタンなど)の文言や配置を最適化し、入力フォームの項目を減らすなどに取り組むことも重要です。可能であれば、マイクロコンバージョンをいくつか設定し、データ分析で離脱ポイントを特定・改善するようにしてください。
Q.エントリーフォーム改善で注意すべき点は?
Answer)コンバージョン向上のためにエントリーフォームを改善する場合は「入力の負担をいかに下げるか」が最大のポイントです。まず注意すべきは入力項目の多さです。ここが多いと負担を感じるので、必要な情報だけに絞ることが大切です。例えば、血液型や職種など、それがサービス提供に必要ないデータであれば、これらの入力項目を削除します。また、住所の自動入力や選択式のボタンなども活用してください。自動入力や選択方式であれば、ユーザーの負担が減るだけでなく間違いも減ります。また、こういった施策をとったとしても、入力をミスする人は一定数いるため、エラーメッセージにも注意してください。どこを直せばよいか、一目で分かるように配慮します。
Q.ファーストビューの改善は役立ちますか?
Answer)ファーストビューの改善はコンバージョン改善に役立ちます。なぜなら、ユーザーはページを開いて数秒以内に「自分に関係があるか」「読む価値があるか」を判断するため、ここで価値が伝わらなければそのまま離脱してしまうからです。ファーストビューでメリットを伝え、ユーザーに関係する内容だということを示すことができれば、続きを読む確率が高まり、コンバージョン率も向上します。このように、ファーストビューは、コンバージョンに至る入口としての役割があります。
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Q.トラフィックが多いのにCVが少ない理由は?
Answer)トラフィックが多いのにCVが少ない場合、多くは「集客の質」と「ページ設計」のどちらか、あるいは両方に問題があります。広告やSEOで幅広くトラフィックを集めていても、ターゲットと異なるユーザーが流入していれば、必然的にコンバージョンに至りません。また、ターゲットは合っていても、オファーの魅力不足、ファーストビューでの訴求不足、CTAの弱さなどが原因で離脱する可能性もあります。つまり、コンバージョンを増やすにはアクセス数ではなく、訪問意図とこちらの訴求が一致していることと、行動のしやすさを見直すことがポイントです。
まとめ
コンバージョンは単なる数字ではなく、ユーザーが実際に価値を感じて行動してくれた結果そのものです。ゴールを明確に定義し、正しく測定し、データをもとに改善を重ねることで、マーケティング施策の精度が高まります。また、マイクロコンバージョンを含めた行動データを活用すれば、リターゲティングの最適化や顧客ごとの適切なアプローチも可能です。WEB担当者としては、これらのデータを売上につなげられるよう活用してください。



